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動物由来感染症に要注意!コウモリから感染する病気とは?
2023/10/19 │ カテゴリー: 最新情報
コウモリが家に住み着いてしまうと、鳴き声などがうるさかったり、フンや尿で家が汚れてしまったり、単純に不気味で怖いなど、困ったことがたくさん発生しますね。
そして何より恐ろしいのは、感染症です。
家に住み着いたコウモリが原因で、家族やペットなどその家の住人が深刻な感染症になってしまう危険性があります。
今回はそんなコウモリによって引き起こされる可能性がある病気や感染症について解説いたします。
哺乳類のコウモリだから危険がいっぱい
空を飛ぶため鳥類と勘違いされやすいですが、コウモリは哺乳類です。実際、コウモリには乳首があり、コウモリの赤ちゃんは母乳で育ちます。
コウモリが哺乳類であるということは、つまり同じ哺乳類である人間に近しく、コウモリが保有しているウィルスは人間に感染しやすいということです。
哺乳類である動物から人間に感染する病気として有名なのが狂犬病です。
狂犬病は人間を含めてすべての哺乳類が感染する恐ろしい病気で、海外ではコウモリと接触した後に狂犬病に感染した事例が何件も発生しています。
日本では1950年に狂犬病予防法が施行されて以来、犬に年2回のワクチン接種が義務付けられているため、それ以降狂犬病の発生は確認されていません。
ですがコウモリを介して、狂犬病以外にも「動物由来感染症・人獣共通感染症」といわれるさまざまな病気に感染する危険があります。
動物由来感染症・人獣共通感染症とは?
動物由来感染症とは、漢字の通り動物から人間へうつる感染症を表す言葉で、人獣共通感染症とも呼ばれています。(厚生労働省では「動物由来感染症」を使用)
コウモリ由来の感染症
・リッサウイルス感染症
・レプトスピラ症
・サルモネラ菌
・ヒストプラスマ症
・ヘンドラウイルス感染症
・メナングルウイルスス感染症
・ニパウイルス感染症
・マールブルグウイルスス感染症
・エボラ出血熱
・日本脳炎
・SARSコロナウイルス
・COVID-19
・狂犬病
コウモリが感染症の原因となりやすい理由
コウモリは哺乳類の中で唯一空を飛べるため行動範囲がとても広く、さまざまな場所で病原菌・ウイルスと接触する機会が多いです。
また寿命も長く、平均で3年~5年、長生きするものは10年以上ということもあるようで、それだけウイルスも長生きできる環境にあり、コウモリが体内にウイルスを保有する確率が高いと考えられています。
とにかくコウモリに触れないこと
コウモリから人間へのウイルス感染は、コウモリの唾液が原因で起こります。
コウモリに噛まれたり、コウモリに触れた手で傷口に触ることで、人間の体内にウイルスが侵入して感染します。
コウモリには「血を吸う」「吸血」のイメージがありますが、吸血をするコウモリの種類は少なく、日本には吸血コウモリは生息していないため、コウモリが人間の血を吸うために接触してくる可能性はないでしょう。
ただし夏の時期の出産・子育ての時期はコウモリも気性が荒くなっているため、巣から追い出そうとしてコウモリを刺激すると、怒ったコウモリに襲われて引っ掻かれたり、噛まれたりする危険があります。
こうしたリスクがありますので、家にコウモリが住み着いたとしても無理に追い出そうとすることは止めましょう。
コウモリのフン尿も注意しながらすぐ撤去
コウモリの唾液以外の感染ルートとして、コウモリのフン尿も危険です。
特にコウモリのフンは放置して乾燥すると、ホコリとして舞いやすいため、不注意で吸い込んでしまう恐れがあります。
もしコウモリのフン尿を発見したら、しっかりとした装備(帽子、メガネ/ゴーグル、マスク、ゴム手袋、ゴム長靴、汚れても良い服装など)を整えてから、すばやく撤去しましょう。
触らぬコウモリにたたりなし
お金をかけずに自分たちでコウモリを追い出したいと考えるのは当然のことです。
しかし今回紹介したように、コウモリとの接触には数多くの危険がありますし、自分でコウモリを追い出すのはリスクがあります。
参考記事:「コウモリ駆除は禁止?自分でコウモリを退治してはいけない理由と対策」
もし家に住み着いたコウモリにお困りでしたら、業者に依頼することをおすすめします。